折りたたみ傘骨補強
- 造 修
- 6 日前
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傘修理専門店 傘地蔵です。
今回は、前回に引き続き修理のお問い合わせでよくあることを紹介させていただきます
タイトルの通り折りたたみ傘骨補強を希望されるお客様がそこそこいらっしゃいます
まず結論からお話しさせていただきますが
折りたたみ傘の骨補強は行えません
理由としては複数あります
まず補強用の金具ですが以下の物になります

代表的なものに下段の三つ爪、四つ爪があります
そのほか角芯ダボやJ(ジャンプ)ダボなど取り付け位置や骨の太さによって使い分けています
形は様々ですが共通しているのは三つ爪などの名前にもある通り、爪になる四角いでっぱりがどの補強用金具にもついています
補強用金具は元々金属製の長傘用に作られています
金属製の骨は断面がU字型になっていて補強用金具の爪をU字の溝に折り込むことで骨に固定できます
この補強用金具の取り付け方法が折りたたみ傘に補強を行えない理由になります
金属製折りたたみ傘も多くの場合U字型の骨になっているのですが
傘を畳んだ際にコンパクトになるようにU字の内側にほかの骨が収まるようになっています
上段の3本の骨が下段では骨の内側に入ることでコンパクトに畳めます

このように折りたたみ傘では骨の内側に骨を収めるという動作が非常に重要です
補強用金具を取り付けると爪の厚み分骨を収めるスペースがなくなります
そうなると傘をきちんと畳むことが出来なかったり
畳めたとしても骨に過剰な負荷がかかることになります
傘地蔵ではきちんとした知識と技術があるので取り付けすることも極稀にもありますが
基本的には傘の寿命を縮める行為になりますので折りたたみ傘の補強は行っておりません
また折りたたみ傘の骨は骨を内側に収めるために長傘に比べてU字の幅が大きく作られています
その為補強用金具の規格が合わず爪が足りないことが多くあり補強用の金具がしっかりと取り付けできないことが多いです
それ以外にも折りたたみ傘は構造上負荷のかかる関節が多く補強を行うとしても骨1列に対し複数個所行わなければならなくなります
以上の様々な理由から折りたたみの補強が行えないことがお判りいただけたかと思います
他社様で構わす補強を行っているところがありますが危険ですのでその様な修理方法を提示された場合その修理屋さんは避けたほうがいいです
ありがとうございました。
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